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2011年6月16日 (木)

政令市初の快挙にして愚挙~川崎市議会の委員会提案条例

川崎市議会の常任委員会が条例提案へ、政令市初 2011/3/10(神奈川新聞)
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1103100075/

 なんとなく胡散臭い感じがした。委員会で条例提案を視野において政策を論議していることなど議事録上は全くなかったからである。なかを読むと、総務委員会で、「市避難所の機能整備及び円滑な管理運営に関する条例案」(以降、避難所条例案)を委員会として定例会に提案する。

 政策条例の委員会提案は政令指定都市で初、
 川崎市議会としても、議員提出を含め初の政策条例、
 の提案になる。

 条例の委員会提案は、平成18年の地方自治法改正によって認められたものだ。

 第五節 委員会 第百九条
 ○7  常任委員会は、議会の議決すべき事件のうちその部門に属する当該普通地方公共団体の事務に関するものにつき、議会に議案を提出することができる。ただし、予算については、この限りでない。

 これまでなかったのか、と改めて、議会のあり方に思いを馳せた。調査、討論がなければ、委員会提案はできないはずだからである。

 しかし、結論的には、「調査─質疑─討論」という委員会活動は今回の件でも全くなく、すべてが「異議なし」で決まったのだ。新聞では『快挙』のトーンで報道されている。しかし、実際は『愚挙』である。生産的なことではないので、気は進まないが、経緯を議事録から示し、同じことが起こらないように、他山の石として提供する。

 2011/2/24総務委員会が始まりである。 松原成文委員長が『…その他でございますが、…』と口火を切った。
 『…既に各団にもお話があったこと…正副議長から正副委員長に対し、「避難所条例(案)」を、総務委員会発議の委員会提出議案として提出してはどうか…』
 続いて、山田副委員長が「避難所条例案の提出について」を朗読する。

 つまりは、総務委員会発議ではなく、正副議長発議であることを、委員長は冒頭からシャーシャーと言ってのけている。単に形式だけ「委員会発議」にして“政令市初”の『快挙』を狙ったのである。

 議案の内容 「避難所条例(案)」は全5条の簡単なものである。
 「第1条 目的、第2条 定義」は、通常の条例スタイルである。
 「第3条 市の責務 第4条 避難所運営会議の責務 第5条 市民の責務」と責務が続いて終わりである。
 避難所の機能の整備推進と、管理運営の責務を謳った理念条例である。

 今、特にこれを制定すべき理由があるとは思えない。また、定めたとしても役に立つものでもない。任期切れが迫った段階で、正副議長発案が出た背景には、目立つ成果を残すという慣習のようなものであろう。

 その後、
 2011/3/10総務委員会において、「委員会提出議案として発議」を決定
 2011/3/11総務委員会において、「条例案」を決定
 2011/3/16本会議において、「条例案」を総員起立で可決
 この間、質疑、意見、討論はすべて無しであった。

 先に示した委員会による条例提案の法改正は、委員会での活発な審議及び所管事務の精力的な調査等の成果として、条例案等があり得るとしたためである。
 これを提案せよと、正副議長に言われて条例案が出てくることは、法改正の当事者たちにとっても想定外のはずだ。

 今回の正副議長の発案を委員会提案の条例案とすること自体が、偽装であるとも言えるのだ。そう言わなくても『愚挙』であることは、説明を要しないだろう。
 神奈川新聞はこのカラクリを知らずに報道したのだろうか?

     

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