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2012年9月25日 (火)

『請願審議の分析・評価』~行政のチャレンジに答えがない議会で良いのか

大きく眼についた今後の課題を三点、以下に述べる。
 1)議会による「条例」の提案・制定
 2)住環境維持と迷惑施設の設置
 3)自立支援のあり方~方法と官のリソース

メールニュース 2012-6号(「請願審議」の分析・評価の詳細を順次掲載)
全文は以下を参照。
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/katarukai/mn-12-06-0915.pdf

1.全体概要
題材 請願第42号
「川崎区堀之内町に建設予定の簡易宿泊所に反対する」
要旨1.
 簡易宿泊所ではなく、第二種社会福祉事業宿泊所へ運営を見直す
要旨2.
 本施設は届出制でなく、地域住民の納得のうえ、許可制にする

 注…現状の法律
   簡易宿泊所
   ・基本的に衛生状態を満足すればOKの「許可制」
   第二種社会福祉事業宿泊所
   ・地域住民との協定を締結したうえでの「届出制」
審議結果=全会一致・趣旨採択」
 *コメント
  要旨1は事業者、要旨2は国の意思決定によるのではないか。
  これを趣旨採択するなら、議会として今後の行動が必須。

3.残された課題

3-1 行政のチャレンジに答えがない議会~条例の検討
 木庭議員「市はどちらの立場に立って物を考えているのか」との問いに、局長は「将来的に目指すことについては、新たな立法措置が必要になる」と答えた。これは議会に対する行政のチャレンジだ!「立法措置は議会の役目、必要と思うなら自分たちで作れ」と言っている(「2-5」参照)。しかし、何を言われているのか、木庭議員は理解できていないようだ。次の句は「…全く納得はできない…」である。

 松原議員「事業者と住民のトラブルを回避する新たな条例」、坂本茂議員(自民、川崎区)「関係した条例を見直すことも行政の重要な仕事」との発言に示されるように、議員が行政職員に対して「新たな条例」あるいは「条例の見直し」を要求する倒錯した意見が、委員会審議の場において、疑問なく出され、それに局長が常識的に答えると「非常に前向きなご意見」と持ち上げるのが、現実の川崎市議会の姿なのだ。

3―2 住民対住民 まちづくり・住環境・迷惑施設
 地域住民の住環境維持と事業者との対立は、実は「住民対住民」の図式になる。簡易宿所を利用する人が住民と考えれば、の話になるが。ともあれ、住民が利用者に不信感を持つ限りは「住民対利用者」の関係になる。「定住」の問題が再燃するかもしれないのだ。

 更に、まちづくりを考えると、迷惑施設の近隣にいて迷惑を被る住民と遠くにいて利益を享受する住民の対立が想定される。この「住民対住民」の最初のケースが東京都のゴミ戦争である。これはゴミの処理が集中する江東区民とゴミ処理施設の建設に反対する杉並区民との紛争であった。これこそが住民自治の論点になるのだが、ゴミ戦争は未だ後遺症を残しているようだ。

3-3 自立支援のあり方~方法と官のリソース
 石田議員が提起したように、アパートに住んで自立する方向性を行政が考えたとしても、実際にアパートを貸すことには、障害があるように思える。簡易宿所に対して地域住民が警戒心を持ったが、アパートについても事情は変わらないことは、十分予測できるからだ。

 そうなると、官が必要な施設を準備することが順序として考えられる。そこでの問題はリソースである。配分する金が少なければ、自立の支援は地域に投げ返されるかもしれない。そこまで想定すると、自立支援のあり方も変わってくる可能性があるだろう。

おわりに
 本稿は『市民による議会活動の分析・評価』の試論である。ここでの狙いは「議会審議の質的向上」と「市民生活へのインパクト検証」にある。その点、この趣旨採択が次の議会活動へどのように結びつくかが問題である。行政からのチャレンジを正面から受け止め、市民との対話を進めながら条例制定等へ進んでいく姿を示して欲しいものだ。

      

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